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第94話 一筋の灯り

Penulis: 雨音休
last update Tanggal publikasi: 2026-06-28 06:03:29

 残すは決勝戦と三位決定戦のみになった。

 三位決定戦。

 アイギスは暗い顔で試合場に立っていた。いま相手選手が来るのを待っている。だけど本当は、優勝して一位賞品のアビリティの書が欲しかった。それはもう叶わない。

(晴恋はれんが帰ってきた時のために、強くならないといけないのに)

 現実は思い通りにならない。

 まだ強さが足りないんだ。

 ふと観客席を眺めると、夢中になってわたあめをかじっているNPCの少女がいた。両親に付き添われており、心から嬉しそうな表情を浮かべている。底抜けに明るいその笑顔に違和感を覚えた。同じAIなのに……。

 アイギスが眉尻を下げる。

(どうして君はそんなに幸せそうなの?)

 ずるい。

 ふっと風が吹いて、場外からウミの声が響いた。手を振っている。

「アイちゃーん、頑張ってくださいですぅ」

 右耳のイヤーカフが太陽の光をキラりと反射する。

 ア

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